ハコガメとリクガメ・ミズガメの違い|飼育環境・餌・お世話はどう変わる?

「カメを飼ってみたい」と思って調べ始めると、リクガメ・ミズガメ・ハコガメといった言葉が出てきて、何がどう違うのか分かりにくいと感じる方は多いのではないでしょうか。じつはこの3つは、必要な飼育環境も、餌も、日々のお世話もかなり違います。

この記事では、リクガメ・ミズガメ・ハコガメの違いを「暮らす場所」「飼育環境」「餌」「お世話の手間」の視点で整理し、ハコガメがどんな人に向いているのかをまとめます。これからカメを迎える種類選びの参考にしてみてください。

結論

3つのグループの違いをひとことでまとめると、次のようになります。

  • ミズガメ: 水中で暮らす時間が長く、泳げる水槽とろ過・水換えが飼育の中心
  • リクガメ: 乾燥した陸上で暮らし、広い陸場と植物中心の餌が基本
  • ハコガメ: その中間の「半地上性」。湿度のある陸場と浅い水場を組み合わせた環境が基本

ハコガメは「陸で暮らすけれど、乾燥には弱い」グループです。リクガメの飼い方ともミズガメの飼い方とも少しずつ違うため、ハコガメにはハコガメ向けの環境づくりが必要になります。以下で具体的に見ていきます。

3つのグループをざっくり整理

ミズガメは、ミシシッピニオイガメやクサガメなどに代表される、水の中で過ごす時間が長いカメです。飼育は水槽に水を張り、ろ過フィルターや陸場(バスキングスポット)を組み合わせるスタイルが基本で、「水槽の水をきれいに保つこと」が管理の中心になります。

リクガメは、ヘルマンリクガメやロシアリクガメなどに代表される、陸上で暮らすカメです。多くの種類は乾燥した環境を好み、餌は野菜や野草など植物中心。泳ぎは得意ではないため、水場は飲み水と軽く浸かれる程度の浅いものにとどめるのが一般的とされています。

ハコガメは、腹甲の蝶番で甲羅を閉じられるのが特徴のグループで、暮らし方はミズガメとリクガメの中間の「半地上性」です。湿度のある陸場を歩き回りつつ、浅い水場で水を飲んだり体を浸したりします。種類によって水辺寄り(マレーハコガメなど)と森林寄り(アメリカハコガメ属など)の幅があります。詳しくはハコガメの種類と選び方で解説しています。

飼育環境の違い|水・湿度・スペース

環境づくりの違いがいちばんはっきり出るのは「水」と「湿度」の扱いです。

  • ミズガメ: 泳げる深さの水+ろ過が前提。湿度管理はほぼ不要な一方、水換えの手間が継続的にかかる
  • リクガメ: 乾燥寄りの陸場が基本。多湿になりすぎない管理が求められることが多い
  • ハコガメ: 保湿性のある床材を敷いた陸場+全身が浸かれる浅い水入れ。乾燥しすぎても蒸れてもよくないため、湿度のバランス管理が中心になる

ハコガメの場合、リクガメ用の乾燥したレイアウトをそのまま使うと乾燥しすぎ、ミズガメ用の水槽では陸場が足りない、ということになりがちです。ケージの選び方はケージの比較記事、湿度の考え方は湿度調整のコツでまとめています。

一方で、紫外線(UVB)ライトや保温器具が必要になる点は、3つのグループでおおむね共通です。この部分の考え方は紫外線ライトの記事が参考になります。

餌の違い|草食寄りか雑食か

餌の傾向も分かりやすい違いのひとつです。

  • リクガメ: 野菜・野草など植物中心の草食寄り
  • ミズガメ: 配合飼料を軸に、動物質を好む雑食〜肉食寄りの種類が多い
  • ハコガメ: 昆虫・野菜・果物・配合飼料まで幅広く食べる雑食

ハコガメは食べられるものの幅が広いぶん、「何をどのくらい与えるか」のバランスが大切になります。偏りを避けるための考え方は餌の種類まとめ給餌頻度の基本で詳しく解説しています。

お世話の手間と暮らしの違い

日々のお世話のイメージも、グループごとに少し違います。ミズガメは水換えとろ過の管理が定期的に発生します。リクガメは水換えの負担は軽いものの、大型になる種類では広い飼育スペースの確保が課題になりやすいとされています。

ハコガメは、大がかりな水換えこそないものの、床材の湿り具合の調整や浅い水入れの毎日の交換など、こまめな管理が向いているグループです。また、リクガメと同じく長寿で、数十年単位のつき合いになる可能性がある点は共通しています。寿命や大きさの目安はハコガメの寿命と大きさにまとめています。

ハコガメが向いているのはこんな人

3つの違いをふまえると、ハコガメは次のような方に向いているといえます。

  • 大きな水槽やろ過設備を置かずに、陸上で歩き回る姿を見たい
  • 霧吹きや床材の調整など、こまめな環境管理を楽しめる
  • 昆虫や野菜など、いろいろな餌を与える給餌を楽しみたい
  • 長い年月をかけて1匹とじっくりつき合いたい

逆に、泳ぐ姿を眺めたい方はミズガメ、乾燥系のレイアウトで草食のカメを飼いたい方はリクガメのほうが合っているかもしれません。大切なのは、自分が用意できる環境と、そのカメが必要とする環境が合っているかどうかです。

まとめ

リクガメ・ミズガメ・ハコガメは、同じ「カメ」でも必要な環境が大きく異なります。ミズガメは水槽とろ過、リクガメは乾燥した広い陸場、そしてハコガメは湿度のある陸場と浅い水場を組み合わせた半地上性の環境が基本です。

ハコガメを迎えると決めたら、まずは種類と選び方で自分の環境に合う種類を確認し、最初に必要な用品一覧で準備を進めてみてください。なお、ここでの比較は一般的な傾向の整理であり、種類や個体によって当てはまらない場合もあります。迎える前に、その種類ごとの飼育情報を必ず確認するようにしましょう。

よくある質問

ハコガメはリクガメ用の飼育セットで飼えますか?

紫外線ライトや保温器具など共通して使えるものもありますが、リクガメ向けの乾燥したレイアウトのままでは、湿度を好むハコガメには乾燥しすぎることが多いとされています。保湿性のある床材と全身が浸かれる浅い水入れを組み合わせた、ハコガメ向けの環境に調整するのが基本です。

ハコガメは泳げますか?水槽で飼えますか?

マレーハコガメのように泳ぎが得意な水辺寄りの種類もいますが、アメリカハコガメ属など森林寄りの種類は深い水を得意としないとされています。ミズガメのような水槽飼育ではなく、種類に合わせて陸場と水場のバランスを整えることが大切です。

初心者にはリクガメ・ミズガメ・ハコガメのどれが飼いやすいですか?

それぞれに手間のかかる部分が異なるため、一概にどれが簡単とは言い切れません。水換え中心の管理が苦にならないならミズガメ、広い陸場を用意できるならリクガメ、湿度のこまめな調整を楽しめるならハコガメ、というように、自分の住環境と続けやすいお世話のスタイルで選ぶのがおすすめです。

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